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霧に包まれたスウェーデン・Mölndalの森と小道
LIM & HANDTRYCKの壁紙印刷機「ロゼマシーン」

Rose På Mölndal ロゼポムンダル — ブランドの物語

この壁紙を日本に紹介し、正規に輸入しているのは、デザイナーの須長檀(すなが・だん)です。ノートに用いる柄は、須長檀とアトリエタイクが共に選び、監修しました。
「ロゼポムンダル(Rose På Mölndal)」という名も、二者で名づけたものです。スウェーデンで受け継がれてきた壁紙の深い色と豊かな手ざわりを、日本の製本職人の手で、日々使える一冊のノートへ。二つの土地のものづくりが出会って生まれたシリーズです。

ロゼマシーン — 19世紀末から受け継がれる壁紙印刷機

壁紙を刷る輪転印刷機「ロゼマシーン(Rosenmaskinen)」は、8つの色版を備え、最も美しい薔薇を刷ることができると考えられたことから、その名で呼ばれるようになりました。19世紀末に作られたこの機械は、現在もムンダルの工房で使い続けられています。

スウェーデンに最初の糊刷り機が入ったのは1859年のこと。1860年代以降、紙の壁紙は多くの人々の手に届くものになっていきました。やがて時代が下り、産業が古い道具を新しい印刷設備に置き換えていったとき、その流れに逆らって木版や古い輪転ローラーを集めていた人がいます。LIM & HANDTRYCKの創業者、ミカエル・ラスムセンです。工房には今も、木と真鍮でできた古いローラーが約3000本残されています。

ロゼマシーンは、ライン渓谷の廃業した壁紙工場から引き取られました。ミカエルはこの機械をスウェーデンへ持ち帰り、1896年製の吊り乾燥機をつないで、ふたたび壁紙を刷りはじめました。

この機械には、こんな話も伝えられています。廃業した壁紙工場の隣には廃園となった植物園があり、忘れられた大きなガラスの温室のなかで、動かなくなったロゼマシーンが蔦に絡まれ静かに眠っていた——。

LIM & HANDTRYCK社 — 伝統的な素材と技術で壁紙を作り続ける工房

ロゼマシーンで壁紙を印刷するMölndalの工房
LIM & HANDTRYCKに保管されている歴史的な壁紙の印刷版
色彩と凹凸が美しいLIM & HANDTRYCKの壁紙
古い建物の壁に残された歴史的な壁紙

ミカエル・ラスムセンは、4代続く壁紙屋の家に生まれました。曽祖父にあたるカール・エングブラードは、1881年に創業したヨーテボリ壁紙工場を営んでいた人です。ミカエル自身もヨーテボリの工場やヨーロッパ各地の壁紙メーカーで学び、1970年代にはドイツ有数の壁紙工場でチーフデザイナーを務めました。

その彼が1980年代にLIM & HANDTRYCKを始めたのは、工業生産への反発からでした。印刷が「退屈で生命のないもの」になってしまったこと。住まいのなかで最も広い面を覆う壁紙に、合成化学とプラスチックをこれほど使うことへの疑問。合理性ではなく美しさを選び、手仕事の方法と自然の素材に立ち返ることにしたのです。工房は当初ヨーテボリにあり、2005年にムンダルのクヴァルンビュー、かつての製紙工場の一角へ移りました。2007年からは、もともと顧客だったヘンリック&アン=シャルロット・ストランドベリ夫妻が受け継いでいます。

LIM & HANDTRYCKでは、伝統的な素材と手仕事の方法を受け継ぎ、歴史ある壁紙の復元にも取り組んでいます。色は工房で自ら作られます。木材から採取されるセルロースを煮亜麻仁油で補強し、ミネラル顔料や土系顔料で一色ずつ手作業で調色していく。合成の添加物を含まないこの糊絵具は、乾くと丈夫になり、濡れた布で拭き取ることができます。この色を、古い図案を受け継ぐ印刷ローラーで紙にたっぷりとのせて刷る。そこから生まれる凹凸と豊かな表情が、壁紙に奥行きのある美しさをもたらします。

Rose På Mölndal — 唯一無二の壁紙を使ったオリジナルプロダクト

ロゼポムンダル(Rose På Mölndal)は、このスウェーデンの老舗壁紙メーカーLIM & HANDTRYCK社の壁紙を使用したオリジナルプロダクトブランドです。輪転印刷機特有の凹凸、たっぷりと載せられたミネラルピグメントの匂いと手触りは、古い図案をただ印刷しただけの商品とは異なります。伝統的な素材と印刷技術を受け継いだ壁紙ならではの、豊かな表情があります。この壁紙を贅沢に使用したノートブックが完成しました。

スウェーデンの壁紙を表紙に使ったロゼポムンダル(Rose På Mölndal)のノート

Rose På Mölndal is a collection of notebooks bound in wallpaper made by LIM & HANDTRYCK in Mölndal, Sweden. The wallpaper is printed on a late nineteenth-century glue-printing machine known as Rosenmaskinen — so named because its eight colour units were thought capable of printing the most beautiful roses — using colours mixed by hand from mineral and earth pigments.

The machine was recovered from a closed wallpaper factory in the Rhine valley by Michael Rasmussen, a fourth-generation wallpaper maker who founded LIM & HANDTRYCK in the 1980s as a reaction against industrial printing. It has been paired with a hanging dryer built in 1896 and is still in use today.

Designer Dan Sunaga introduced the wallpaper to Japan and serves as its official importer. Together with Atelier Taik, he selected the patterns and named the collection. Each notebook is finished by skilled bookbinders in Japan, bringing Swedish wallpaper-making and Japanese bookbinding together in a single object.

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